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糖尿病になったらいくらかかる?
2006年6月更新
1. 糖尿病の医療費試算
 平成15年度に厚生労働省が行った「国民医療費の概況」によると、糖尿病の医療費は1兆1,465億円(入院医療費は4,182億円、入院外は7,282億円)と、年々増加の傾向にあります。

 糖尿病では、ほかの危険因子や合併症の有無により、一人ひとりの医療費は大きく異なりますが、医療経済研究機構が調査した「糖尿病患者一人当たり医療費」によると、平均的な医療費は“年間24.7万円(平成15年度:3割負担では7.4万円=月額約6,000円)”です。

 ここでは、それぞれ下記の条件のもと、以下さまざまなケースについて、1カ月にかかる治療費の大体の目安を出してみました。また、当サイトで実施したアンケートの集計データも併せて参考にしてください。

<<2006年4月薬価・診療報酬改定後の試算です>>
 
*試算上の条件*
・開業医の先生(クリニック、診療所)を受診
・自己負担率は3割
・お薬は“院外処方”(薬を服用する場合、その医院で薬が出される“院内処方”と処方箋をもらい調剤薬局で薬をもらう“院外処方”と2通りありますが、今回は後者)
・通院頻度は2週間に1回


■ケース1 投薬なし(食事+運動療法のみ)の場合
 再診料
 外来管理加算
 特定疾患療養管理料
 検査料など
1,420円
1,040円
4,500円
5,700円
 
 
 
**

 
Total 12,660円 
●月額 3,790円 12,660円×0.3(3割負担の場合)

■ケース2 薬物療法(1種類)の場合
 <診察>
 再診料
 外来管理加算
 特定疾患療養管理料
 処方箋料
 特定疾患処方管理加算
 検査料など
1,420円 
1,040円 
4,500円 
1,360円 
300円 
5,700円 
   
   
   
   
   
**

 
Total 14,320円 
 <薬代>
 基本調剤料
 調剤料
 指導料
 薬剤料(SU剤)
 (インスリン抵抗性改善薬/1日1錠)
840円 
2,520円 
440円 
3,080円 
5,320円 
   

   
(アマリール3mg)
(アクトス30mg)

 
Total 12,200円 
●月額 7,950円 (14,320円+12,200円)×0.3(3割負担の場合)

高血圧治療を受けている方
+1,760円
  高脂血症治療を受けている方
+1,840円
  腎症治療を受けている方
+8,860円

■ケース3 
インスリン療法(1日4回)+薬物療法(1日1種類)+血糖自己測定(月60回の場合)

 <診察>
 再診料
 外来管理加算
 在宅自己注射指導管理料
 血糖自己測定指導加算
 処方箋料
 特定疾患処方管理加算
 検査料など
1,420円
1,040円
8,200円
8,600円
1,360円
300円
5,700円









*


**

 
Total 26,620円  
 <薬代>
 基本調剤料
 調剤料
 
 指導料
 薬剤料(インスリン300単位×月2本)
    (ランタス月1本)
    (ビグアナイト/1日2錠)
840円 
1,260円 
260円 
440円 
4,710円 
1,840円 
560円 


(ノボラピッドフレックスペン)
(ランタス注オプチクリック300)

(メルビン250)

 
Total 9,910円 
●月額 10,950円 (26,620円+9,910円)×0.3(3割負担の場合)

高血圧治療を受けている方
+2,140円
  高脂血症治療を受けている方
+1,630円
  腎症治療を受けている方
+8,310円

別注:
*血糖自己測定器加算は、1日2回(月40回)の場合5,800円、1日3回(月60回)の場合の8,600円、1日4回(月80回)の場合11,400円
*院内で注射針を処方した際には1日4回以上の注射で2,000円、それ以外は1,300円の加算。院外処方では1本あたり17円(月額2,040円)。

・血糖値、HbA1C,尿検査/毎月
・一般生化学検査/3カ月に1回
・尿中微量アルブミン検査/年2回
・心電図/年2回
・胸部レントゲン検査/年1回
・紹介状/年1回
・栄養指導/年2回

●ケース1~3で示したように、利用した分の治療費を加算算定していく診療所・クリニックも多いですが、「生活習慣病指導管理料」として、諸々の治療を包括した金額が請求される方法もあります。その金額は以下のように一律で決められています。
   ・院外処方は一律 10,500円(3割負担で3,150円)
   ・院内処方は一律 15,600円(3割負担で4,680円)
包括で治療費を出すところは、この他に再診料と継続管理加算しか請求できない規定になっています。
 
 合併症と医療費
 
 糖尿病合併症のある患者とない患者の医療費を比べると、年間10万円以上の差がでてくるといわれています。
詳しくはこちらへ
 下記では、糖尿病治療とあわせ、合併症治療で同じクリニック・診療所のかかりつけ医に受診した際、いくらぐらいかかるのかを想定してみました。

 +高血圧治療
3割負担で1カ月 2,140円 

 薬剤料(ミカルディス40、ノルバスク2,5)
 調剤料
5,880円 
1,260円 

 薬剤料合計 
7,140円 

 +高脂血症治療
3割負担で1カ月 1,630円 

 薬剤料(リピトール10)
 調剤料
4,200円 
1,260円 

 薬剤料合計 
 5,460円 

 +腎症
3割負担で1カ月 8,310円 

 薬剤料(ペルサンチンL、クレメジン6g)
 調剤料
25,200円 
2,520円 

 薬剤料合計 
27,720円 

【人工透析】
 腎症が進行し、透析治療になると年間約500万円の治療費がかかりますが、高額療養費制度などの助成でほぼ無料となります。

 例えば、外来で月400,000円(3割負担)の場合

 保険給付
 高額療養費制度
 難病医療費助成制度等
-280,000円 
-110,000円 
-10,000円 
 
 
(各都道府県ごとの制度等)

支払額
0円 
 

【目の定期検査の目安】
 再診料
 外来管理加算
 特定疾患療養指導料
 継続管理加算
 視力検査
 眼圧検査
 眼底検査
 ポラロイド写真
 細隙燈顕微鏡
 眼底検査
560円 
520円 
2,750円 
50円 
740円 
850円 
1,120円 
160円 
920円 
 
 
  
   
    
     
(精密眼底検査560円+眼底カメラ560円)
       
(角膜、水晶体の検査で白内障などがわかる)

合計 7,670円 
 

*上記は数カ月に1回程度受診の場合の1回にかかる費用例
*眼底カメラは、蛍光眼底カメラを行った場合は4,000円となる。
*網膜光凝固術:通常数回に分けて行います。回数に関係なく総計112,000円+診察料

 協力:明治薬科大学 村田正弘 山崎紀子
J-DOIT3