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22. 運動後に血糖が上昇する?
 インスリン治療している皆さんは、運動したあと血糖が返って上がってしまった、という経験はありませんか。
 そんなことはまったくない、下がることばっかりで、低血糖にもなってたいへんだった、という方が多くいらっしゃるでしょう。しかし、「スポーツクラブ終了した後、かえって血糖がいつも上がってしまうのだ、不思議だ」という方がいらっしゃいます。
 どう違うのでしょう。なにかが違うのでしょうか。
インスリン分泌がまだ残っている人なら
 こんなことも考えてみましょう。運動すれば血糖が下がるから、インスリン注射しなくてもいいのではないか、と考えたことはないですか。
 経口血糖降下薬に追加してインスリン注射している2型糖尿病の方やインスリン注射量が少ない2型糖尿病の方は、また自分のインスリン分泌能力がそれなりに存在しますので、運動するとき、たとえばゴルフの時にインスリン注射量をグーッと減らしたり、単位数を半分にしたりすることはよくあります。
インスリン分泌がもう枯渇した人では
 でも、インスリン注射をしっかり1日に数回注射している1型糖尿病の方で、インスリン注射量を極端に減らして運動したら逆に血糖が上がってしまって、さらに気持ちが悪くなって病院に行った、そうしたら尿ケトン体も陽性になってしまった、という方はいませんか。そこまでいかなくても、しっかり運動しているのに、いっこうにHbA1c値が良好化しなかった、という経験はありませんか。
 自分の膵臓のインスリン産生能がほぼ枯渇している1型糖尿病の方は、運動するとしても、インスリンがしっかり必要なのです。
脂肪の分解、血糖値の上昇
 インスリンがなければ、運動で消費されるエネルギーを調達するために必要な血糖を、血管から細胞の中にと取り込むことができにくくなります。体は逆に脂肪を分解してエネルギーを得ようとします。インスリンがなければ血糖は血管の中に滞ったまま、かつ使用(消費)されないので、血糖値はだんだん上昇していくことになります。
 これは、1型糖尿病を発症した時と同じ状況ですね。また、現在の貴方がインスリン注射を2回ほど忘れた時に起こる現象と同じですね。
 運動している時は血糖をエネルギーとして細胞が早くほしがるのですが、血中に血糖が十分にあっても(たぶん肝臓から糖分が溶け出しはじめることも起こっていると思われますので血糖値は上昇する方向に傾く)、これが細胞内へ調達できないので、すばやく脂肪を燃やしていくことになるので、早くケトーシスの方向に体が傾いていくとも考えることができます。
運動とインスリン注射量
 運動したあとに血糖が上がってしまう1型糖尿病の方は、運動し終わるころには血中に注射したインスリンがなくなってきているといえましょう。
 運動する時のインスリン注射量の減らし方は、その人その人で異なるでしょう。自分でどの程度減らせばいいか、血糖測定しながら決めていきましょう。運動後に血糖値が上がるようなら、「減らしすぎ」であるとわかりますね。
2007年8月更新